2010年02月28日

音楽のチカラ



高齢者の方々と接していると音楽の
素晴らしさを感じざるを得ません。

歌うのが嫌いな方も時々いらっしゃい
ますが、たいていは皆さん、歌うのも
聞くのも好き。

言語と同じく、生活の中に音楽のない
民族がいないことが示すように
音楽は人間の創造物であり、また
なくてはならないものなのだと実感します。

音楽は、介護や医療の現場でも取り入れ
られています。小難しく「音楽療法」なんて
言われていますけど、童謡や懐メロのCDを
流したり、手拍子で歌うなんてことは
素人にでもできます。

私は自分自身が好きなこともあって、勤務先で
よく歌を取り入れています。

おばあさんが編み物などをされるとき、
テレビは消して、童謡を流します。

すると鼻歌を歌いながら編み物をされます。

またちょっと時間があるときは大正琴で
唱歌や季節の歌を演奏します。

すると、こちらが「歌いましょう」と促さ
なくても自然に歌が始まるのです。もっと
驚くことは、他の人の会話などには全く関心を
もたなかった認知症の方が歌いだしたり、
さっきまでそわそわしていた方が、歌う
ことで落ち着き、ずっと集中して歌を
歌ったりします。

人には音楽が大切なんですね。


  


Posted by まるこ♪  at 08:13Comments(0)認知症ケア

2010年02月24日

帰宅願望



デイサービスに新しい利用者さんが
来られました。

おしゃべりが好きでとても陽気な方です。

普通に話をしているだけでは認知症と
いうことに気づかないかもしれません。

ご自分が気の済むまで、もしかしたら
社交のつもりで、私たちに失礼のないよう
にと気を使われて、とりあえず何分か
話をしたあと「ではそろそろ私は失礼します」
と帰ろうとされます。

これが道端で行われていたら本当に
認知症を患っているか分かりませんね。

でも送迎付きのデイサービスに来ていて、
自分で帰るということはほとんどないので、
そこで自分の置かれている状況を覚えて
いないのだということが分かります。

いろいろ理由をつけて留まっていただく
のですが、しばらくするとその説明を
忘れてまた「では私は失礼します」と
おっしゃいます。

まだ施設に来たばかりで、落ち着かない
のかもしれません。居心地が悪いと
感じる何かがあって、それを解消しようと
帰ろうとする。

私たち職員もまだ手探り状態です。

不安の原因がどこにあるのか。
どうしたら不安を解消できるのか。

すべては観察から始まります。



  


Posted by まるこ♪  at 23:09Comments(0)症状

2010年02月15日

指きりげんまん



デイサービスの利用者、義和さん(仮名)が
そろそろ帰る時間になったので、トイレに
誘導しようと義和さんの右手に向かって
手を伸ばしました。

普段なら手を差し出すと同時に義和さんが
よく聞こえる大きな声で「義和さん、トイレに
行きましょう」と誘うのですが、今日は
義和さんの左右に他の利用者さんが座られていて、
私はなんとなく皆に義和さんをトイレに連れて
行くのを知られたくなくて名前だけ呼んで
手だけで誘ったのでした。

いつもなら手を握り返してくれる義和さんですが、
今日は私の右手の小指に自分の小指を絡め、
指きりのようなしぐさをされました。

義和さんは無言だったのでそれが「約束」なのか
本当のところは分かりません。

でも私は義和さんと二人だけの約束をしたような
気がしています。

いつまでも義和さんのことを大切にしますね。

指きりげんまん。
  


Posted by まるこ♪  at 20:45Comments(0)出来事

2010年02月09日

成年後見制度



さっきインターネットのニュースに
認知症のおばあさんが老人車に
7000万円の札束を入れて徘徊をして
いて警察に保護された、という記事が
出ていたのを読みました。

家族や金融が信じられなかったそうです。

う~ん・・・  

家庭の事情はいろいろあるでしょうが、
認知症のせいで性格が変わってしまう
ということもありますから、家族は
その辺、マジに受けないほうがいいと
思います。


さてこのニュースを見て、成年後見制度
知っていただきたいと思ったので
紹介します。

成年後見制度とは介護保険制度の開始に
ともなって始まりました。

認知症高齢者など判断能力の不十分な人々は、
不動産や預貯金などの財産の管理や、介護の
サービスを利用するための契約が難しい場合が
あります。

また、高齢者を狙った悪徳商法などに騙されて
しまうこともあります。

こうした判断能力の不十分な方々に対して、
代理権などを付与された後見人が、本人の意思を
尊重しつつ本人を保護し、支援する公的な制度です。


詳しく知りたい方はこちらを見てください。

http://www.moj.go.jp/MINJI/minji95.html

  


Posted by まるこ♪  at 16:26Comments(0)制度・法律

2010年02月09日

認知症をあきらめない



NHK教育「福祉ネットワーク」の
司会をされている町永俊雄アナが
書かれたコラムを見つけました。

「認知症をあきらめない」が合言葉

という題名。2008年の7月に書かれたもの
です。

http://www.ninchisho-forum.com/oyakudachi/column/machinaga01.html


要約すると、「絶望の病気」とされていた
認知症を番組で取り上げるにあたり、
番組に寄せられたのは「家族からの悲鳴」
ともいえる声だった。

家族の悩みや不安を根本的に解決する方法は、
患者さん本人に寄り添う医療や介護であり、
「認知症をあきらめない」が合言葉になった
という内容。


介護職をしている私にも勇気の出る合言葉
です。

私がブログを始めた理由にも、認知症に悩む
ご本人やご家族につながりたいという
想いがあります。

友人として寄り添えたらと思っています。  


Posted by まるこ♪  at 08:34Comments(0)想い

2010年02月07日

ウコンの力



昨日、ちらっと見たテレビ番組で
認知症予防のためにウコン成分の
研究が進んでいて、数年後には
実用化されると言っていました。

ウコンは、肝臓に効き、お酒を多く
飲む人が愛用されているのだと
思ったら、いろんな効用があるんですね。

今日はウコンのサプリメントがよく
売れるでしょう(笑)

少し調べてみたら、カレー粉に
ウコンが含まれているので、インド人に
認知症が少ないようなことが書いて
ありました。

インド人もびっくりですね♪


認知症予防のための食品としてよく
言われているのが、DHAを含む魚。

それなら、いわしをカレー粉でソテー
したら一石二鳥かしら?  


Posted by まるこ♪  at 07:00Comments(0)認知症予防

2010年02月06日

タクシー運転手さんの事故



高齢者ドライバーのことをここで
話題にした直後、タクシーの運転手さんが
事故を起こしたというニュースがありました。

詳しく覚えていませんが、70代後半だった
ような・・・

後期高齢者(75歳以上)ですね。


高齢者の方が交通事故の加害者になるたび、
どうして誰かが運転をやめさせなかったのだろう、
どうして素直に自分の加齢を認められないのだろう
と残念な気持ちになります。

人生の最期が刑務所なんて悲し過ぎます。





  


Posted by まるこ♪  at 10:08Comments(0)ニュース

2010年02月02日

高齢者ドライバーと認知症



高齢者の自動車事故が増加傾向にあり、
現在、70歳以上のドライバーが免許更新を
するとき「高齢者講習」があり、また
75歳以上のドライバーはその前に「講習予備検査」
という、簡単な認知症の検査が行われています。

http://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg2593.html

1月31日、東京で開かれた「認知症高齢者とまちづくり」を
テーマにしたシンポジウムで講演をされた昭和大医学部の
三村將先生によると、現在65歳以上の高齢者ドライバーが
約1000万人に達し、そのうち約200万人に認知機能の
低下が見られ、さらに10万~20万人は認知症を発症している
可能性があるということです。

都会なら車がなくても生活できますが、地方はそういう
わけにはいきません。が、認知症を発症しながら車を
運転するのはとても危険です。

免許を単に高齢者から取り上げるのではなく、「足」の
代わりになる交通手段を整備していくことも必要では
ないでしょうか。  


Posted by まるこ♪  at 07:59Comments(0)制度・法律