2011年03月10日

認知症にはなりたくない



60代、70代の人から「認知症にはなりたくない」
という発言をよく耳にする。

私の身近な人たちも「認知症」になるということに
とても恐怖心を持っているようだ。

またこんな話も聞く。

友人の中に、同じ話を繰り返したり、
出来事を忘れてしまったりする人がいる。
あの人は認知症かもしれない、と。


一度検査を受けて見たらいいというと、
「それはちょっと…」と苦笑いする。


その気持ちは分からないでもないけれど、
「認知症」への偏見があるのだなあと感じる。


私の夫はヘビースモーカーなので、よく
身内や他人から禁煙を勧められる。

本人は禁煙する気はさらさらないのだけど、
皆さん、夫の体を心配してくれる。


本当に友人のことを心配しているのなら
MRIを勧めたらいいのだ。

勧められないのは、「認知症」という病を
どこか下に見ているからじゃないのだろうか。

早期発見、早期治療が大切な病気だからこそ、
気づいたらすぐに検査をしてほしいし、
検査をすすめてほしい。

発見や治療が遅れれば遅れるほど、本人にとっても
周囲にいる家族や友人にとっても、大変になる。


「認知症にはなりたくない」と思っている方は
それなら「癌」「心臓病」「糖尿病」「腎臓病」
他の病気ならなってもいいのだろうか。

大きな病気はなくても、膝が痛い、足が痛いと
不自由な暮らしをしている人も大勢いる。

認知症ばかり嫌わないでほしいと思う。

認知症は、他の病や障がいと同じで本人の意思と
関係なく、発症してしまう病なのだから。


介護の現場にいると、認知症のある人の悪口を
こそこそ言っている人よりも、認知症になって
しまっても、周囲への気配りを忘れない人の
ほうが素晴らしいと感じるのだけど・・・


もっと認知症を正しく理解して、病に対しても、
患ってしまった人に対しても、差別や偏見を
もたない人が増えてほしいと思う。





  


Posted by まるこ♪  at 21:34Comments(0)想い