2011年05月13日

学習ノート5.13

第2節 認知症と食

1認知症初期に起こりやすい食の問題点

 
(1)認知症と食生活

  過剰摂取(過食)→ 肥満
  後期高齢者、超高齢者は食事が不足し低栄養になる
 
  同じものだけ食べる
  食べる意欲がなくなる
  食べるのを拒否する
  食べることに集中できなくなる
  食べられないものを食べてしまう

  失行、失認で料理の認知に問題が生じる

 
(2)食行動の問題点

  記憶障害
  誤嚥
  異食
  失行

  経口摂取が難しくなると、経管摂取になることもある


(3)食行動の対策

 ①過剰摂取による肥満
   食事を何度も要求したら、気を紛らわすお茶を提供
   茶碗を小さくして、1回の量を減らす

 ②不足することによる低栄養
   食事を促す声かけ
   とろみなどつけて、飲みこみやすくする

 ③同じものばかり食べる
   視野が狭くなって、目の前のものしか見えていないこともある
   目の前の皿を置き換える
   松花堂弁当箱のように入っているものが一目でわかるような工夫

 ④食べる意欲がなくなる・拒否する
   ゆっくり話をし「なじみの関係」をつくり、声かけや介助をする

 ⑤食べることに集中できなくなる
   しばらく様子をみて、落ち着いたら食事を勧める

 ⑥かき込むように食べる
   小皿に食べ物を少しずつ入れて提供する。

 ⑦食べられないものを食べてしまう
   食べ物でないものは手元に置かない


2認知症予防と栄養・食事の関係

(1)野菜・果物等の抗酸化物質による予防

  認知症の予防には、脳の活性酸素(フリーラジカル)
  処理することが重要
  
  脳は全消費エネルギーの20%を消費し、栄養素はブドウ糖
  ブドウ糖をエネルギーに変えるときに活性酸素が生じ、
  活性酸素を除去するために抗酸化物質が必要となる。

  抗酸化物質・・・お茶、野菜、果物、ワインに含まれる
  
  ビタミンE ビタミンCの抗酸化物質が認知症の発症を抑制し、
  緑色野菜、黄色野菜に効果がある


(2)葉酸摂取による高ホモシステイン血症の予防

  血清ホモシステインを増加させる要因は、ビタミンの欠乏
  喫煙、アルコールなど

  葉酸(240μg/日)が不足すると血清ホモシステインが増加し、
  認知症発症のリスクが増える

  葉酸は、緑色野菜(ブロッコリー、ホウレンソウ)
  ビタミンB6、B12は、魚介類、肉類、レバー、牛乳、大豆に
  含まれ、1日3回の食事にバランスよく入れて行く


(3)魚(EPA・DHA)等の摂取による予防

  1日1食でも魚を食べると認知症になりにくい

  EPAやDHAの脂肪酸は、抗不整脈佐用、高血小板凝縮能亢進作用
  こう動脈硬化作用、血清脂質の改善作用などがある


3摂食・嚥下障害と食事形態

(1)摂食・嚥下障害

  悪化は認知症の進行による
  
  目が見えない、耳が聞こえにくい、歯や義歯の状態が悪い


(2)経口摂取と食事形態

  食事の姿勢
 
  顔が上に向いている時に誤嚥しやすくなる

  寝ている場合は、顔が上にならないようクッションで支え、
  顎を引いた状態にする

  食事の自立も誤嚥のリスクを下げる。
  福祉用具などを使って自分で食べるようにする

  食べ物の切り方も注意する  


Posted by まるこ♪  at 22:03Comments(0)試験勉強