2011年06月04日

青春の謝肉祭



デイサービスで時間がとれるとき、私は、
健さん(仮名)と関わるようにしている。

健さんは認知症を患っておられるが、ADLは自立、
時々自分の荷物のことが心配になって、上着や
帽子のところまで行き、その所在を確認する以外、
特に「問題」はないので、職員が放っておく
ようなことがある。

悲しいことではあるが、介護職員にもいろいろいて、
また施設の雑務が多かったりして、介助の必要な
利用者には積極的に関わるが、とくに「手のかからない」
方は「問題」を起こさない限り、関わらない職員が
いる。

健さんは、一人の時、部屋に飾ってあるものを
見まわしたり、テレビを見たり(実際は耳が遠いため
内容は理解はされていない)、ときどき荷物を
確認したり、トイレに行ったりして過ごされる。

健さんは、本当は人との交流が好きだし、感情が
豊かで、職員がそばにいて声かけをしながらテレビを
見ると、「ややっ!」「おぉー!」と関心する声を
あげたり、「東北に大きな地震があって、大勢の方が
批難しているんですよ」と説明すると、画面を見て
「それは大変なことだ」と同情されたりする。

そういう心の動きが、健さんのケアには一番重要では
ないかと思っている。

健さんは、歌が得意だ。いつもいつも、1日に何度も
歌う「青春日記」という歌があり、私はその歌を
健さんから習って大正琴で弾けるようになった。

健さんに関わる時間は、大正琴を出してコラボする。

他の利用者さんも、荷物を何度も確認する健さんには
「またやってる」といった表情をしているが、
健さんの歌には「上手だな~」と関心し、耳を傾けて
いる。

そして、最近気づいたこと。

健さんと歌を歌ったり、十分関わる時間があったとき、
レクレーションゲーム(特に的に向かって玉を投げるもの)の
成績がとてもいい。

たぶん、脳が刺激されて、運動能力にも影響がある
のではないかと思う。これが立証できたら面白いな~


それから、もう一つ、健さんは超ご機嫌のとき
「青春の謝肉祭(カーニバル)」という歌を歌われる
ことにも気づいた。

最近、音程が取りにくい健さんの歌からは、正確なメロディが
分からなかいので、YouTubeで探し、大正琴の譜面を作った。

今日は健さんが来られる日。時間を作って「青春の謝肉祭」を
演奏してみようと思っている。

健さん、喜んでくれるかな~♪






  


Posted by まるこ♪  at 11:24Comments(0)認知症ケア

2011年06月04日

学習ノート6.4

第2節 回想を用いたかかわり

1回想法の基本的理解

1960年代 バトラーにより提唱
 
 回想法は「現実からの逃避」ではなく、
 過去の未解決の問題を改めてとらえ直すことも
 できる積極的な意味をもつもの

時・人・地域をつなぐ回想法やライフレビュー
(人生を振り返り、評価し、意味を探求することで、
人格の統合などをめざす)として展開している。

(1)回想法の基礎知識

①回想法の定義 回想法とライフレヴュー
 
 回想法・・・本人から表され伝えられる回想は、
     単なる自伝的記憶の再現ではなく、何らかの
     評価基準に基づく再構築

  回想の聴き手は、体験の真偽や事実の正誤よりも
  語り手の体験の経緯や、それに伴う過去と今の思いに
  耳を傾ける

  過去と現在のつながりが、その人の生き方や価値観の
  理解の仕方を示している


 ライフレヴュー・・・人生の解釈を語り手に委ね、
       面接者は、その道筋を整理する

  「過去にこんな体験をした私がいて、今それを
  話している自分はその連続にある」ということを認識
  する行為


②回想法の対象と方法

  ・個人回想法
  ・グループ回想法

  ・一般的回想法
  ・ライフレヴュー


③回想法を誰が行うか

  医療介護、リハビリの専門職もあり、
  高齢者自身、家族、ボランティア・・・


④誰に対して、どこで、どのような目的で行われているか

 施設・病院 ⇒ 地域へ

 介護予防、高齢者の生きがい活動、世代間交流

 認知症の中等度・高度の人だけではなく軽度の人にも


(2)回想法の多面的効果

 個人・個人内面への効果
  ・ライフレビューを促し、過去からの問題解決と
   再組織化および再統合を図る
  ・アイデンティティーの形成に役立つ
  ・自己の連続性への確信を生みだす
  ・自分自身を快にする
  ・訪れる死のサインに伴う不安を和らげる
  ・自尊感情を高める
 
 社会的・対人関係的・対外的世界への効果
  ・対人関係の進展を促す
  ・生活を活性化し、楽しみをつくる
  ・社会的習慣や社会的技術を取り戻し、新しい役割を担う
  ・世代間交流を促す
  ・新しい環境への適応を促す

 認知症の人への効果
  ・情動機能の回復・意欲の向上
  ・発語回数の増加
  ・表情などの非言語的表現の豊かさの増加
  ・集中力の増大
  ・BPSDの軽減
  ・社会的交流の促進
  ・他者への関心の増大
  ・支持的・共感的な対人関係の形成

 職員への効果
  ・一人ひとりの高齢者の生活史や生き方に対する
   敬意の深まり
  ・グループメンバーの社会性の再発見
  ・日常の接し方への具体的示唆
  ・仕事への意欲向上
  ・世代間交流の進展

 家族への効果
  ・対人関係能力などの再発見
  ・具体的な会話や対応への示唆
  ・家族の歴史の再確認
  ・世代間交流の自然な進展


2回想法・ライフレビューの進め方

(1)テーマと小道具

 テーマ:時系列テーマ
      人生の発達段階に沿うもの

     非時系列テーマ
      行事、昔の作業、旅行、季節など

 小道具:昔に使っていたもの、季節を感じるものなど


(2)回想法の具体的な手順と実際

 ①実施場所の準備
 ②参加者の誘導・集合・BGM
 ③個々の席へ・名札
 ④開始のあいさつ ⇒ 約束事・会の名前の決め方
 ⑤テーマの提示
 ⑥テーマ・自己紹介にそった回想の展開
 ⑦小道具を用いた回想の展開
 ⑧会のまとめ・次回の確認
 ⑨終了のあいさつ
 ⑩お茶会(感想・参加簿への記入・BGM)
 ⑪参加者の解散誘導・片付け

  


Posted by まるこ♪  at 10:52Comments(0)試験勉強